中学受験国語の物語文で人物像の記述問題はどう解く?答案で差がつく視点

中学受験の物語文では、人物の性格や人物像を問う問題が出ることがあります。
このタイプの問題で大事なのは、何となく「やさしい子」「まじめな子」とまとめることではありません。

見るべきなのは、まず

・どんな行動をしているか
・どんな発言をしているか

です。

人物像の問題は、まずこの2つを根拠にして考えると解きやすくなります。そのうえで必要なら、反応や他の人物との関係まで見ていきます。

この記事では、物語文で人物像を問う問題が出たときに、どこを根拠にして、どう答案にまとめるかを解説します。

目次

まずは行動と発言を根拠にして考える

人物像を問う問題では、最初に見るべきなのは行動と発言です。

たとえば、

・自分から謝りに行く
・言いたいことを我慢する
・頼まれると断れない
・注意されるとすぐ言い返す

といった行動です。

発言でも、

・言い訳が多い
・相手を気づかう言い方が多い
・負けたくない気持ちが言葉に出る
・本音をはっきり言えない

といったところに、その人物らしさが出ます。

人物像の問題では、まず「何をしたか」「何を言ったか」を拾う。これがいちばん使いやすい考え方です。

性格の言葉だけで答えると答案は弱くなりやすい

人物像を問う問題でよくあるのが、

・やさしい
・まじめ
・気が強い
・気が弱い

といった言葉だけで答えてしまうことです。

こうした言葉自体が間違いとは限りません。ただ、それだけでは答案としては弱くなりやすいです。

大事なのは、

・どの行動からそう言えるのか
・どの発言にその特徴が出ているのか
・どの場面で強く表れているのか

まで本文に即して考えることです。

たとえば「やさしい」と書くにしても、

・困っている相手を放っておけない
・相手に遠慮して自分の気持ちを引っ込める
・関係を壊したくなくて我慢する

では中身がかなり違います。

よくあるのは、本当は「相手にどう思われるかを強く気にしている人物」なのに、「まじめな子」で止めてしまう答案です。また、本当は「相手によって態度が変わる人物」なのに、「気が弱い子」でまとめてしまうこともあります。

人物像の問題では、性格の名前より、本文のどこにその人物らしさが出ているかの方が大事です。

行動と発言を見るとその人物が何を大事にしているかが見えやすい

行動と発言を見ていくと、その人物が何を大事にしているかが見えやすくなります。

たとえば、

・人にどう見られるかを気にしている
・相手との関係を壊したくない
・勝ち負けや評価を強く意識している
・本音を外に出しにくい

といったことです。

ここが見えると、

・なぜその行動を取ったのか
・なぜそこで傷ついたのか
・なぜその言葉に強く反応したのか

がかなり読みやすくなります。

人物像の問題は、「どんな性格か」を当てるというより、「どういう考え方や傾向を持つ人物か」を本文から言えるかが大事です。

反応を見ると人物らしさがはっきりすることがある

人物像を問う問題では、行動と発言が中心です。そのうえで迷ったときに見たいのが反応です。

たとえば、

・少しの注意で強く落ち込む
・ほめられると急に前向きになる
・失敗をいつまでも気にする
・相手の一言に過敏に反応する

といったところです。

反応には、その人物がどこで揺れやすいかが出ます。

たとえば、

・評価に弱い
・人間関係に敏感
・自信がない
・負けずぎらい

といった特徴は、反応から見えやすいです。

人物像の問題で迷ったときは、「この人物は何に強く反応しているか」を見ると答えやすくなることがあります。

他の人物との関係を見ると答案が深くなりやすい

もう一つ、必要に応じて見たいのが他の人物との関係です。

たとえば、

・親には強く出る
・友達には遠慮する
・先生の前では平気そうに見せる
・特定の相手にだけ対抗心を見せる

といった違いです。

こうした違いを見ると、

・誰の前で本音が出るか
・誰に遠慮しているか
・どんな関係で人物らしさが強く出るか

が見えてきます。

よくあるのは、友達にははっきり言えない場面だけ見て「気が弱い」と書くけれど、家族には強く言い返している、というケースです。この場合は、単純に気が弱いのではなく、「相手との関係によって出方が変わる人物」と見た方が本文に合いやすくなります。

答案では根拠と人物像をつなげて書く

人物像を問う問題では、本文の根拠と答えをつなげることが大切です。

たとえば、

・頼まれると断れず、自分の気持ちより相手を優先する行動から、周囲に気をつかいすぎる人物だと分かる
・注意されるとすぐ言い返す発言から、負けずぎらいで素直になれない人物だと分かる

といった形です。

短い字数なら、

・人物像の中心
・その根拠になる行動や発言

を短くまとめます。

長い字数なら、

・どの場面で
・どのようにそれが表れ
・そこからどういう人物だと言えるのか

まで入れていきます。

人物像の問題では、性格の言葉だけ置いて終わると弱いです。根拠と人物像をつなげて書けるかが答案の差になります。

よくある失点は「何となく分かる」で止まること

人物像の問題で多いのは、何となく分かった気になって止まることです。

たとえば、

・この子はやさしい
・この子は気が弱い
・この子は負けずぎらい

と思えても、

・どの場面が根拠か言えない
・別の場面になると判断がぶれる
・記述になると書けない

ということは少なくありません。

人物像を問う問題では、「そう思った」で終わらず、「本文のどこからそう言えるか」まで確認する必要があります。ここが曖昧なままだと、人物説明の問題だけでなく、心情問題や行動理由の問題でも読みがぶれやすくなります。

個別指導で見ているのは人物像を本文から言えるか

個別指導では、「どんな人物だと思ったか」だけでなく、

・どの行動が根拠か
・どの発言にその特徴が出ているか
・他の場面でも一貫しているか

を確認します。

人物像の問題が苦手な子は、

・性格の言葉だけで止まる
・根拠があいまい
・場面が変わると答えがぶれる

ということが多いです。

逆に、本文から根拠を拾って人物像を言えるようになると、

・人物説明の問題が安定する
・心情問題の読みが深くなる
・行動理由もつながって見えやすくなる

といった変化が出やすいです。

中学受験国語でお悩みの方へ

私は、10年以上にわたり受験国語を指導してきました。以前は大手学習塾で国語専門講師として1000人以上の生徒を見てきました。そこで正しい教え方を徹底的に学び、指導の基盤を作ってきました。

その中で強く感じてきたのは、国語は同じ点数帯でも、子どもによってつまずいている場所が大きく違うということです。現在はオンライン個別指導・家庭教師として、答案を見ながら課題を確認し、集団塾との併用を前提に指導しています。

・国語だけ成績が安定しない
・どこで失点しているのか分からない
・物語文の読み取りを強化したい
・国語を得意科目として伸ばしたい

このような方はご相談ください。

まとめ

物語文で人物像を問う問題では、まず

・行動
・発言

を根拠にして考えることが大切です。

そのうえで必要なら、

・反応
・他の人物との関係

まで見ていくと、答案が深くなりやすくなります。

答案では、

・性格の言葉だけで終わらない
・本文の根拠と人物像をつなげて書く

ことが重要です。

人物像の問題は、本文の言動を根拠にして説明できるかどうかで安定度が変わります。本文から根拠を拾って考える形を身につけることで、物語文の答案はまとまりやすくなります。

中学受験国語についての記事すべてを見たい方は、以下のページをご覧ください。
悩み別・テーマ別に記事をまとめています。
中学受験国語の記事一覧を見る

目次